生活向上委員会

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TEDスーザン・ピンカー『長生きの秘訣とは?』

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Eテレでやっている『スーパー・プレゼンテーション』では、TEDの名スピーチを放送しています。

2月22日は、スーザン・ピンカーの『 長生きの秘訣は人との関わり 』。

『驚き』半分と『納得』半分の内容でした。

 

スーザン・ピンカーさんは、発達心理学者で、「人は歳をとることでどう変わるのか」をテーマに様々な研究・著書を持ってらっしゃいます。

100歳以上の割合が世界平均の2.5倍、特に男性長寿率世界一であるイタリア サルデーニャ島での調査結果をプレゼン。

 

インターネットからは、TEDで

◼️スーザン・ピンカー: 長寿の秘訣は周囲の人との交流かも | TED Talk

日本語字幕あり

◼️日本語TED新着: スーザン・ピンカー: 長寿の秘訣は周囲の人との交流かも

日本語・英語字幕あり

日本語訳文あり

 

内容は

先進国では、女性は男性より6年から8年長生きする。

しかし世の中には、女性と同じぐらい男性が長生きする地域がある。

そのような『ブルー・ゾーン』と呼ばれる長寿地域を調査した。

まず遺伝子分析をしたが、 長寿への影響は、遺伝が25%・生活習慣が75%であった。

では、どういった生活習慣を送れ送ればいいのでしょうか?

 

調査したビラ グランデという古い村は、道が入り組んみ、建物が密集し、みなが結束して生活している。

ご長寿さんのお宅は、いつもキッチン・パーティーをしています。

姪の娘が新鮮な野菜や果物を届けにきたりして、常に周りに誰かいる。

家族や友人、 近所の人、 お店の人など、 いつも誰かがいたり、家に来ていて、ぽつんと取り残されて寂しく暮らす人がいない

 

100歳を超えた女性からは、クルルジョネスというラビオリのようなパスタ料理の作り方を教わった。

脂肪分の多いリコッタチーズやミントを詰めて、トマトソースに浸す。

毎週日曜日に、娘たちとたっぷり作って、近所や友人に配っているのだそうだ。

どうやら長生きの秘訣は、低脂肪でグルテンフリーの食事でもないらしい。

 

 

 

ジュリアン ホルトランスタッドの調査

なにが、長生きと相関があるのか? 

その中で、ジュリアン ホルトランスタッド が何万という中年を対象に、生活習慣・食生活・運動習慣・結婚しているかどうか・病院に行く頻度 などを調査し、7年後の状況も調査した結果が紹介されました。


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  • きれいな空気は、長生きとは関係ない
  • 運動より、インフルエンザの予防接種をする方が相関あり
  • 禁煙や禁酒は、上位3位・4位
  • 上位2つは、人間関係に関するもの

 

第2位  親しい関係

 困った時に助けてくれる人がいること

病気になったら病院に連れてってくれる人、落ち込んだら励ましてくれる人、困っていたらお金を貸してくれる人。

  そんな人、そばにいますか?

 

 

第1位  社会への溶け込み

    人との交流が一番大事

どのくらい人と交流するか、何人と会話するか、ゆるいつながりでも構わない、例えばカフェの店員・郵便配達員や近所の人と会話するか、集まってトランプをする仲間がいるか。

 

 

交流は、実際に人と会わなければだめ?それともSNSでの交流でも大丈夫?

  答えは、誰かと一緒にいることが大事 !

人と一緒にいることで神経伝達物質が放出され、癒される。

アイコンタクトや握手、ハイタッチのような単純なことでも、オキシトシンが出て信頼感が増し、コルチゾールが減る。

つまり、ストレスが減る。

ドーパミンも出る。

それで、ちょっとハイになるし、鎮痛作用もある。

しかし人々はよく分かっていない、 デジタルとリアルが違う ということ を。

 

エリザベスレッドケという神経科学者が、 デジタルとリアルでは脳の活動が違うことを確認している。

同じ内容の話を、リアルで話しかけるか、動画を見せるかで実験をしたところ、 注意と社会的知性(他者の気持ちを察する能力)、感情的報酬に関わる『 脳の機能 』が、相手がいる時の方が 活発に働く 

 

 

女性の方が長生きの理由

   女性の方が、リアルな関係を大事にする傾向にある

直接会う友達がいると、病気や老化に対するバリアができることが分かっている。

 人間学者ジョンシルクによると、これは霊長類全般に言えることで、親友がいるメスのヒヒは、ストレスが少なくて長生きをする。そして、子供が元気に育つ率も高い。良い関係が、3つは必要。

  あなたは、親友が3人いますか?

 

 

リアルな人間関係が、病気や老化を防ぐバリアになる

人と会うことは、健康に良い。

リアルな付き合いをする人は、 認知症になる率が低い、乳がんになっても 生存率が高い。孤独な人と比べて4倍。

脳卒中で倒れても、時々仲間と遊ぶといい。

お茶したり、スポーツをしたり、そういう交流は薬よりもよく効く。定期的に人と会うことは、とても良いこと。

すごく良い効果があるのに、 人口の1/4が話し相手0ゼロという状況。

私たちは皆、 繋がっているという実感を得ることが必要 なのです。

 

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半分『納得』の理由

社会との 接点がないなぁと思ったのは、育児休職中。

冬だったし、まだ数時間おきに授乳が必要だったりということもありましたが、一番は結婚してから移り住んだ地域で、出産までは寝に帰るだけの場所だったこと。

すなわち、家族も、親戚も、友人もいない地域でした。

朝主人を送り出してから帰ってくるまで、誰とも会話をしないという日々が続きました。

買い物に行くと、たまに「あら、かわいいわね! 何ヵ月?」って、話しかけてくれる人がいました。

こんな他愛もない会話なのに、どれほど嬉しかったことでしょう。

 

だから、親しい人がそばにいる、楽しい人と一緒に過ごす、信頼できる人と定期的に会うことが、長寿だけでなく、人生に必要なことだと分かります。

 

(後日談)

その後、春になってご近所デビューした後は、子供きっかけで、すぐに仲良くなれました。